発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017338844
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66歳男。Stanford B型急性大動脈解離の経過観察中、56mmと拡大を認め入院した。拡張型心筋症のため植込み式除細動器植込み術後であり、段階的なステントグラフトによる治療を選択した。初回手術は左大腿動脈より胸部ステントグラフトを挿入し解離のエントリーを閉鎖した。3ヵ月後のCTで偽腔より起始する気管支動脈からのtype IIエンドリークと腎大動脈下腹部大動脈および右総腸骨動脈に偽腔との交通を認めた。再手術では右腸骨動脈分岐部のリエントリー部より血管塞栓様デバイスにて腎動脈下部の偽腔交通部を閉鎖し、次に腹部大動脈ステントグラフト内挿術を施行し右腸骨動脈部のリエントリーを閉鎖した。再手術後胸部ステントグラフト末端部からのtype Ibエンドリークが疑われたため、再々手術により再度ハイブリッド胸部ステントグラフト内挿術を施行した。再々術後エンドリークは消失し、偽腔はすべて血栓化した。
©Nankodo Co., Ltd., 2017