発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017338845
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59歳男。重度大動脈弁狭窄症(AS)および中等度僧帽弁閉鎖不全症(MR)に対し大動脈弁置換術(AVR)が予定されていたが、維持透析中にNYHA分類III度の心不全に陥り緊急入院した。バルーン大動脈弁形成術により大動脈弁平均圧較差は63mmHgから28mmHgへ、平均肺動脈圧は52mmHgから33mmHgに低下し、その後の透析にて肺動脈収縮期圧は術前80mmHgから42mmHgまで低下した。AS解除で循環動態が改善したため、翌日にAVRを行い、術後3日目より維持透析を再開した。術後12日目に独歩退院し、1ヵ月後の心エコーで推定肺動脈圧は35mmHgであった。術後1年後の心エコーではMR mildとさらに改善していた。
©Nankodo Co., Ltd., 2017