臨床経験
後縦隔Mueller管嚢胞
大島 祐貴
1
,
城所 嘉輝
,
荒木 邦夫
,
窪内 康晃
,
万木 洋平
,
若原 誠
,
松岡 佑樹
,
三和 健
,
谷口 雄司
,
中村 廣繁
1鳥取大学 胸部外科
キーワード:
Mueller管
,
胸腔鏡法
,
縦隔疾患
,
嚢胞
,
免疫組織化学
,
拡散MRI
,
胸部CT
Keyword:
Cysts
,
Immunohistochemistry
,
Mediastinal Diseases
,
Mullerian Ducts
,
Thoracoscopy
,
Diffusion Magnetic Resonance Imaging
pp.105-110
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017326384
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
症例1(48歳女性)。検診で左胸部異常影を指摘され、前医を受診、胸部CTにて左傍脊柱部に嚢胞性病変を認めた。経過観察3年後、腫瘍は31mm大まで緩徐に増大したため、手術希望で紹介となった。胸部CTではTh4、Th5左側、下行大動脈背側に31×28×15mmの境界明瞭な腫瘤が認められ、後縦隔嚢胞性腫瘍の診断で、胸腔鏡下後縦隔腫瘍切除術が施行された。症例2(40歳女性)。検診で右上肺野縦隔側に結節影を指摘され、前医を受診、胸部CTで右傍脊柱部に嚢胞性腫瘍を指摘され、手術を希望して紹介となった。胸部CTではTh3、Th4右側に接する35×30×15mm大の境界明瞭な腫瘤が認められ、症例1と同じく胸腔鏡下後縦隔腫瘍切除術が施行された。両症例とも、免疫組織化学染色で嚢胞を裏打ちする上皮にER陽性を示したことから、Mueller管嚢胞と診断された。症例1は6日目に退院となり、症例2は術後3日目に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2017