発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006210155
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摘出肺組織での部位同定が困難なすりガラス状陰影病変(GGO)に対し,病変部位同定および切り出しを容易にする方法として,CT装置とレーザー光を利用した方法を考案した.本方法が有用であった2例(症例1:68歳男,症例2:62歳男)を提示した.症例1は前立腺癌治療中に胸部CTで右中葉S4に13×9mmのGGOを指摘された.肺癌を疑い右中葉切除+ND2aを施行し,術後切除された中葉気管支より送気して肺を膨らませ,CTガイド下レーザー光を用いてGGO病変の位置決めを行い,標本の切り出しを行った.病理組織所見は細気管支肺胞上皮癌(pT1N0M0,IA期),野口分類type Bであった.術後経過は良好である.症例2は咳嗽が出現し,胸部CTで左肺上葉S3に20×15mmのGGOを認めた.左上葉切除+ND2aを施行し,症例1と同様にして標本の切り出しを行った.病理組織所見は乳頭状腺癌(pT1N0M0,IA期),野口分類type Cであった.術後経過は良好である
©Nankodo Co., Ltd., 2006