発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017233271
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症例は79歳女性で、7年前に右肺乳頭腫の核出術を受けた。3年前に右肺異常陰影で気管支鏡検査を施行したが、病理細胞診検査で悪性所見を認めなかった。経過中に血痰を認め、持続した。腫瘍マーカは、SCCとCEAの上昇を認めた。胸部CT所見は、右肺S2に21mm大の腫瘤陰影を認めた。全身FDG-PET所見は、右肺の腫瘤陰影に一致してFDGの集積亢進を認めた。腫瘍マーカ上昇およびFDG-PET集積亢進より悪性病変も否定できず、腫瘤切除を目的に手術を行った。術中迅速病理検査で悪性所見を認めなかったため、肺楔状部分切除のみで手術を終了した。病理組織所見で扁平上皮性乳頭腫と診断した。術後5年の経過で再発は認めない。
©Nankodo Co., Ltd., 2017