発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017209367
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49歳男。胸背部痛を主訴とした。Stanford A型急性大動脈解離の診断で上行置換術を行ったが、術後3ヵ月で基部再解離を認め、手術適応となった。入院時には軽度の貧血と腎機能低下、軽度の線溶系亢進を呈し、胸部CTでは無冠洞に新たな潰瘍様突出像と血腫の増大を認め、上行大動脈置換後の基部再解離の診断で手術を行ったところ、初回手術時にBioGlueで閉鎖した偽腔は内外膜の癒合が得られず、無冠洞は解離してBioGlueが残存していた。基部置換術を行い、病理所見では初回手術同様に中膜層の外膜側1/3で解離を認めたが、BioGlueの組織毒性を疑う所見はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2017