発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010155771
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58歳男。激烈な背部痛を主訴とした。3年前に大動脈二尖弁による大動脈閉鎖不全(AR)・左室拡大・左心機能低下に対し大動脈弁置換術を施行し、その際CTで上行大動脈の拡大(最大径48mm)を認め経過観察中であった。CTにて上行大動脈径は62mmと拡大し、Stanford A型急性大動脈解離を認め、解離の範囲はsino-tubular junctionから外腸骨動脈までで、腕頭動脈起始部にも解離が及んでいた。また、3次元CTでは上行大動脈の非対称性拡大を認めた。人工心肺下に全弓部大動脈置換術および基部置換術を施行し、術後経過に問題なく第26病日に軽快退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2010