発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016152994
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
44歳女。子宮頸癌に対する術前検査で行われたCTにて中縦隔腫瘍を指摘され、当科紹介となった。胸部造影CTでは、中縦隔に32mm大の境界明瞭で内部不均一な充実性腫瘤を認め、腫瘤は胸部下行大動脈、胸部下部食道、左房、左下葉、縦隔胸膜に囲まれるように存在していた。胸部MRIで腫瘍はT1強調像にて低信号、T2強調像にて低信号と高信号域が混在していた。診断・治療目的で胸腔鏡下手術を施行し、術中所見より迷走神経由来の神経原性腫瘍を考え、迷走神経の分枝を切断して腫瘍を摘出した。病理組織学的に神経鞘腫と診断された。術後は神経障害症状なく、術後6日目に軽快退院し、再発徴候もみられない。なお、子宮頸癌は術後補助療法を施行中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2016