発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015363221
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61歳女。労作時息切れを主訴に当院を受診した。精査の結果、大動脈弁狭窄兼閉鎖不全、僧帽弁狭窄兼閉鎖不全、三尖弁閉鎖不全と診断し、大動脈弁置換術、僧帽弁置換術、三尖弁輪縫縮術、maze手術を施行した。術中、大動脈弁位に縫着した機械弁が開閉不全をきたしたため、19mm弁を取り外し、余剰組織の追加切除を行い、17mm弁を縫着した。術後経過は良好で、術後38日目に軽快退院し、術後2ヵ月の心エコーにて大動脈弁位人工弁の平均圧較差は正常範囲であった。本症例では機械弁の構造的特徴が開閉不全の原因と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015