胸壁・横隔膜の手術-その2 外傷
外傷性横隔膜損傷による遅発性血胸
横須賀 哲哉
1
,
小林 利子
,
藤雄木 亨真
,
中野 智継
,
城川 雅光
,
中島 幹男
,
中島 康
,
後藤 英昭
,
安野 正道
,
光定 誠
1東京都立広尾病院
キーワード:
横隔膜
,
胸腔鏡法
,
胸部X線診断
,
胸部外傷
,
血胸
,
外科的止血
,
ショック-出血性
,
肋骨骨折
,
鈍傷
,
裂傷
,
胸部CT
,
骨折-多発性
Keyword:
Fractures, Multiple
,
Diaphragm
,
Hemostasis, Surgical
,
Hemothorax
,
Shock, Hemorrhagic
,
Rib Fractures
,
Radiography, Thoracic
,
Thoracoscopy
,
Wounds, Nonpenetrating
,
Thoracic Injuries
,
Lacerations
pp.954-958
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015008971
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2003年1月~2012年12月の10年間に遅発性外傷性血胸に対し緊急で胸腔鏡補助下手術(VATS)を行い、横隔膜損傷が主な原因であった5例(男性4例、女性1例、29~67歳、平均51.6歳、左側3例、右側2例)を対象に検討した。受傷から遅発性血胸発症および緊急手術までの期間は2~11日(平均4.2日)であった。全例に同側の下位肋骨骨折が認められ、1例以外は多発骨折であったが明らかなフレイルチェストの所見はなかった。3例で出血性ショックを呈したが、補液、輸血でバイタルサインが安定し手術を行った。手術は全例胸腔鏡を使用し、必要に応じて適切な肋間での小開胸創を追加した。血液および血腫を吸引除去後、横隔膜の非全層性裂傷が認められ活動性出血を確認後、縫合止血した。4例で胸腔内に突出した鋭な肋骨骨折片を認め切除などを行った。
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