発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014244270
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87歳男。膀胱癌に対して膀胱全摘術を施行した。経過観察中のCTで前縦隔の腫瘤を指摘された。定期検査のCTにて、前縦隔腫瘍の増大と右胸水貯留を認めた。胸部CTでは、2007~2010年は腫瘤の大きさ・性状ともにほとんど変化を認めなかったが、2011年2月の炎症後のCTで、前縦隔腫瘤が37×33mmから45×38mmに増大し、内部に低濃度域を認めた。腫瘤周囲の脂肪織の濃度上昇と右胸水の貯留も合併した。2回の炎症が治まった後のCT(2011年4月)では、腫瘤は36×31mm大に自然縮小し、胸水は消炎した。奇形腫の穿孔の診断で手術を施行した。術後経過は良好で、術後10日目に退院した。術後2年4ヵ月月現在、再発徴候は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2014