発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014188479
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例は38歳男性で、発熱、胸痛を主訴に前医へ救急搬送され、CTにて心嚢液貯留を指摘され、当院紹介搬送となった。臨床経過および心エコー、心電図所見より、胸部鈍的外傷受傷6週間後に発症した急性心膜炎、心タンポナーデと診断し、ICUにて安静降圧管理とし、消炎鎮痛薬を投与した。第2病日にタンポナーデ症状が悪化し、心エコーにて心嚢液増加を認めたため、心嚢ドレナージを行った。その後は症状の改善と解熱が得られ、第13病日のCTにて外傷性Stanford A型慢性大動脈解離が明らかとなったため、第35病日に手術を施行した。術後経過は良好で、2週後に独歩退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2014