胸部外科緊急手術のup to date 大動脈疾患
外傷性胸部大動脈破裂
荒木 善盛
1
,
碓氷 章彦
1名古屋大学 心臓外科
キーワード:
開胸術
,
胸部外傷
,
交通事故
,
ステント
,
大動脈破裂
,
X線CT
,
転倒・転落
,
鈍傷
,
大動脈瘤-胸部
,
多発性外傷
,
動脈瘤-偽性
,
血管系外傷
,
ステントグラフト内挿術
Keyword:
Accidental Falls
,
Accidents, Traffic
,
Aortic Rupture
,
Multiple Trauma
,
Thoracotomy
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Wounds, Nonpenetrating
,
Thoracic Injuries
,
Stents
,
Aneurysm, False
,
Aortic Aneurysm, Thoracic
,
Vascular System Injuries
pp.582-585
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015339741
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外傷性胸部大動脈破裂を3例経験した。症例1は65歳男性で、山の斜面から木を伐採中に転落、多発外傷で救急搬送された。頸椎、胸椎骨折、左鎖骨骨幹部骨折、多発肋骨骨折、左血気胸、外傷性クモ膜下出血を認めた。造影CTで遠位弓部の仮性動脈瘤と周囲の血腫を認めたため、胸部大動脈血管内治療(TEVAR)を行った。症例2は39歳男性で、バイク事故にて脊椎損傷、多発脊椎骨折、多発肋骨骨折、胸骨骨折、右鎖骨骨折、左肩甲骨骨折、外傷性血気胸を受傷し、胸部下行仮性大動脈瘤を認めた。TEVARを行った。症例3は43歳男性で、クレーンから転落し、左大腿骨骨折、右腸骨骨折、頬骨骨折、胸部打撲を受傷した。CTで血腫により被覆部位を特定できずTEVARが不適であると判断し、22日目に正中開胸によるオープンステント留置術を行った。3例とも、術後経過は良好であった。
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