発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014065770
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59歳女。呼吸困難と咳嗽を主訴に近医受診し、胸部X線で心拡大と肺鬱血、心エコーで左房内を占拠する腫瘍を認められた。僧帽弁狭窄症の血行動態を呈している急性左心不全の状態であったため、手術目的に当院へ救急搬送された。手術所見は、腫瘍が左房の後壁から僧帽弁にかけて広範囲に付着していたが、左房壁への浸潤は認めなかった。手術は左房壁や僧帽弁から腫瘍をこそぎとるように切除し、僧帽弁に明らかな変性はなかったため、僧帽弁は温存した。切除した腫瘍は4×5cm大で、病理組織所見から粘液線維肉腫と診断した。術後8ヵ月の現在まで再発は認めていない。
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