発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014063379
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症例は66歳男性で、検診の胸部X線像にて異常陰影を指摘され、当院を受診した。胸部CTでは右肺上葉S2に15mm大の結節影を認め、CTガイド下肺生検にて臨床病期IA期の腺癌と診断し、右肺上葉切除およびリンパ節郭清を行った。術後3日目の胸部単純CTでは中葉の間質影増強、中葉気管支の狭窄が認められたが、気管支鏡検査では中葉気管支の頭側への屈曲と狭窄を認めるのみで、自覚症状も認めなかったことから経過観察とした。術後4日目より炎症所見の増悪、6日目には中葉の陰影増強と胸水の増量が認められたため、肺軸捻転および感染を疑い、7日目に再手術を行った。再手術所見では中葉の気管支および血管が屈曲し血流障害を来たしていたため、中葉切除を行った。再手術後の経過は良好で、術後12日目に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013