発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016303745
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自然気胸の外来治療における携帯型ドレナージキットの有用性について検討した。症例94例を携帯型ドレナージキットを挿入した43例(TE群)、トロッカーを挿入した41例(トロッカー群)に分け比較した。その結果、1)TE群では23例(53%)が外来で治療を完遂することができた。初回治療例に限れば25例中18例(72%)が外来で治療でき、また装着しながらの通学や軽作業も可能であった。一方、トロッカー群の外来完遂例は13例(31%)にとどまっていた。2)TE群では入院が必要となった症例でも全治療期間の約半分を外来通院することができ、トロッカー群に比べ全治療期間、入院期間を短縮することができた。以上、これらのことからも、携帯型ドレナージキットは有用であると示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2016