術前術後管理
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌による胸部人工血管感染に対する陰圧閉鎖療法
山内 昭彦
1
,
橋本 誠
1豊見城中央病院 心臓血管外科
キーワード:
Methylrosanilinium Chloride
,
再手術
,
縦隔炎
,
治療的洗浄
,
ブドウ球菌感染症
,
網
,
大動脈瘤-胸部
,
補綴関連感染症
,
大動脈置換術
,
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
,
陰圧閉鎖療法
,
大網充填術
Keyword:
Therapeutic Irrigation
,
Gentian Violet
,
Mediastinitis
,
Omentum
,
Staphylococcal Infections
,
Reoperation
,
Prosthesis-Related Infections
,
Aortic Aneurysm, Thoracic
,
Negative-Pressure Wound Therapy
,
Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus
pp.464-468
発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013257862
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55歳男。胸部異常影を主訴とした。CTにより胸部大動脈瘤の診断で上行大動脈人工血管置換術を施行したが、術後6日目より胸痛と微熱が出現し、抜去した心外膜ペースメーカリードと血液からグラム陽性球菌が検出されたため、縦隔洞炎の診断で再開胸した。胸骨上部に大量の白色膿を認めメチシリン耐性黄色ブドウ球菌が検出されたため、インターパルスシステムにより縦隔洗浄を行い、多孔性ポリウレタンスポンジを縦隔内から胸骨間、皮下組織に死腔ができないように充填しシリコンドレーンをスポンジ内に留置した。術後洗浄の際はV.A.C.ATS治療システムによる閉鎖を行い、積極的な歩行リハビリテーションを行った。再開胸後10日目に大網充填術を施行し、初回術後43日目に独歩退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2013