手術の工夫
部分脳分離体外循環下に手術を行った成人大動脈縮窄症
原田 崇史
1
,
小出 昌秋
,
國井 佳文
,
渡邊 一正
,
津田 和政
,
宮入 聡嗣
,
大箸 祐子
1聖隷浜松病院 心臓血管外科
キーワード:
心臓カテーテル法
,
大動脈縮窄症
,
大動脈造影
,
三次元イメージング
,
CT血管造影
,
大動脈置換術
,
脳分離体外循環
Keyword:
Computed Tomography Angiography
,
Aortic Coarctation
,
Aortography
,
Cardiac Catheterization
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.469-472
発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013257863
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46歳女。左手のしびれを主訴とした。両上肢とも高血圧を認め、聴診では左側肩甲骨部を最強点とする収縮期血管雑音を聴取した。3次元CTでは左鎖骨下動脈起始部の弓部動脈中枢側から狭窄性病変を認め、起始部の前後に動脈瘤を2ヶ所認めた。大動脈縮窄症の診断で、腕頭動脈と左総頸動脈間の弓部大動脈で遮断し下行大動脈送血・肺動脈脱血による部分体外循環に加え、左総頸動脈から送血して部分脳分離体外循環を併用して大動脈縮窄部の人工血管置換術を施行した。術中は浅側頭動脈圧および近赤外線組織酸素モニターを脳血流モニターとして脳灌流量をコントロールした。術後経過は良好で上下肢血圧差の改善を認め、2週間で退院し外来で降圧薬を中止することができた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013