手術の工夫
横隔膜・肋間筋を温存した胸腹部大動脈瘤手術
神野 禎次
1
,
寒川 顕治
1松山市民病院 心臓血管外科
キーワード:
横隔膜
,
開胸術
,
開腹術
,
肋間筋
,
大動脈瘤-胸部
,
大動脈瘤-腹部
,
大動脈置換術
,
臓器温存療法
,
胸部CT
,
腹部CT
Keyword:
Diaphragm
,
Intercostal Muscles
,
Laparotomy
,
Thoracotomy
,
Aortic Aneurysm, Abdominal
,
Aortic Aneurysm, Thoracic
,
Organ Sparing Treatments
pp.125-128
発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013186583
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75歳男性。6年前に腹部大動脈瘤を指摘され内科的治療中であったが、食思不振が出現したため心臓血管外科へ紹介となった。CT所見よりCrawford分類IV型の胸腹部大動脈瘤と診断、以後、本症例が食思不振による低栄養と呼吸機能低下のハイリスク例であったため、開胸操作を加えず横隔膜と肋間筋を温存し、下行大動脈から腸骨動脈まで人工血管置換術が行われた。その結果、術後経過は良好で、患者は術後6日目には人工呼吸器の抜管となり、術後49日目には独歩退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013