発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012213775
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症例は71歳女性で、胸部圧迫感を主訴とした。既往歴に全身性エリテマトーデスや強皮症、二次性抗リン脂質抗体症候群があった。冠状動脈造影で右冠状動脈、左前下行枝、左回旋枝に90%狭窄が認められた。全身性エリテマトーデス、強皮症、二次性抗リン脂質抗体症候群を有する狭窄症と診断し、人工心肺使用下に左内胸動脈と大伏在動脈を用いた冠状動脈バイパス術を施行した。術翌日にコロナリーCTで全てのグラフトの開存を認め、Warfarinとaspirinの内服を開始した。経過は良好で、術後25日に退院となった。退院2ヵ月後にも全てのグラフトの開存を認め、その後、1年半が経過したが腹部症状は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2011