発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012175453
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根治術を施行した最大径20mm以下肺野末梢小型非小細胞肺癌213例(男123例、女90例、平均66.7歳)を対象に、リンパ節転移予測因子について検討した。リンパ節転移陽性は19例で、臨床病期はIAが9例、IBが2例、IIAが4例、IIBが1例、IIIAが3例、cN因子はcN0が12例、N1が4例、N2が3例であった。術式は葉切除以上150例、縮小手術63例で、最大腫瘍径は平均13.9mm、組織型は腺癌が169例であった。リンパ節転移の内訳はpN0が194例、N1が9例、N2が10例で、病理病期はIIAが8例、IIIAが11例であった。臨床病理学的因子のリンパ節転移の頻度に関する検討では、CEA値5.0ng/dl以上群、腫瘍径10mm超群で有意にpN1-2例が多かった。平均観察期間41.2ヵ月で、5年生存率は92.2%(リンパ節転移陽性50.8%、陰性92.2%)であった。5年生存率に関してはCEA上昇、腺癌が有意に予後不良で、多変量解析ではpN1-2が有意な予後不良因子であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012