胸部大動脈瘤に対するステントグラフト法の工夫
大動脈緊急症 Stanford A型急性大動脈解離に対する新しい治療戦略 人工血管置換術+下行大動脈直視下ステントグラフト内挿術の有用性
田畑 美弥子
1
,
朝倉 利久
,
上部 一彦
,
小池 裕之
,
森田 耕三
,
高橋 研
,
池田 昌弘
,
岡田 至弘
,
井口 篤志
,
新浪 博
1埼玉医大国際医療センター 心臓血管外科
キーワード:
ステント
,
大動脈瘤
,
X線CT
,
動脈瘤-解離性
,
治療成績
,
人工血管移植
,
緊急手術
,
ステントグラフト内挿術
Keyword:
Aortic Aneurysm
,
Aneurysm, Dissecting
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Stents
,
Treatment Outcome
,
Blood Vessel Prosthesis Implantation
pp.63-68
発行日 2011年1月1日
Published Date 2011/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011103425
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Stanford A型急性大動脈解離(type ADA)に対する新しい治療戦略(人工血管置換術+下行大動脈直視下ステントグラフト内挿術)の有用性について検討した。typeA DAに対し緊急手術を施行し、ステントグラフトを使用した38例をS群、部分弓部人工血管置換術(HAR)のみを行った15例をC群とした。ショックで血行動態の破綻した例はC群で多かった。ステントグラフトのサイズは平均27.5±3.13mm、Zステントの個数は平均2.94±0.23個であった。術後合併症はS群で心筋梗塞2例、脳梗塞2例、C群では心筋梗塞2例、脳梗塞3例であった。手術死亡はC群で1例あった。術後早期の造影CTをS群35例、C群14例に施行した。S群とC群で胸部下行大動脈の偽腔が閉塞した例は17例と6例であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011