再発・二次肺癌の外科療法
外科治療成績 異時性多発肺癌に対する胸腔鏡下手術
一瀬 淳二
1
,
河野 匡
,
藤森 賢
1国家公務員共済組合連合会虎の門病院 呼吸器センター外科
キーワード:
再手術
,
腫瘍再発
,
生存率
,
肺切除
,
リンパ節郭清
,
肺癌-非小細胞
,
失血-外科
,
腫瘍-第二原発
,
治療成績
,
ビデオ下胸腔鏡手術
,
胸腔ドレナージ
,
Kaplan-Meier法
,
手術時間
Keyword:
Carcinoma, Non-Small-Cell Lung
,
Lymph Node Excision
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Pneumonectomy
,
Reoperation
,
Survival Rate
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Neoplasms, Second Primary
,
Thoracic Surgery, Video-Assisted
,
Kaplan-Meier Estimate
,
Operative Time
pp.969-972
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011042625
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著者らが過去10年間に切除した原発性肺癌1391例中、50例に肺癌手術の既往があった。今回、そのうち胸腔鏡下手術を施行した47例(平均年齢68歳)を対象にし検討を行った。その結果、1)組織型は腺癌が81%と大部分を占め、術式は縮小手術が80%以上を占めていた。また、病理所見等により異時性多発肺癌は39例、再発肺癌は8例に分類された。2)平均33ヵ月の経過観察で肺癌死3例、他病死3例であり、開胸術施行の3例を加えた術後5年生存率は74.9%であった。3)臨床的には異時性多発肺癌、再発肺癌は鑑別困難な場合があるが、異時性多発肺癌であれば早期に切除することで良好な予後が得られるため、外科的切除を第一選択とすべきであると考えられた。4)手術に際しては、初回手術と対側の場合は術中呼吸管理に注意が必要であり、初回手術と同側の場合は肺門部の癒着や胸壁との癒着に注意が必要であると示唆された。
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