胸腔鏡補助下肺癌肺切除の適応、アプローチとその成績
手技別の検討 胸腔鏡補助下肺切除と低侵襲小開胸肺切除
梶 政洋
1
,
櫻井 裕幸
,
政井 恭兵
,
末舛 惠一
1東京都済生会中央病院 呼吸器外科
キーワード:
開胸術
,
腫瘍再発
,
腺癌
,
入院期間
,
肺切除
,
扁平上皮癌
,
肺癌-非小細胞
,
最小侵襲手術
,
失血-外科
,
生存分析
,
ビデオ下胸腔鏡手術
,
手術時間
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Carcinoma, Non-Small-Cell Lung
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Length of Stay
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Pneumonectomy
,
Thoracotomy
,
Survival Analysis
,
Blood Loss, Surgical
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Thoracic Surgery, Video-Assisted
,
Operative Time
pp.302-307
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009178875
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1999年8月~2007年4月に東京都済生会中央病院にて直視下胸腔鏡補助下(VATS)肺切除術あるいは完全鏡視下VATSを施行した243例(男153例、女90例、平均年齢65歳)を臨床的に検討した。VATS肺葉切除術に習熟するにつれて手術時間や出血量は少なくなり、完全鏡視下VATSでは手術時間253分、出血量52mlであった。合併症は肺瘻が17例で通常開胸より多かった。臨床病期I期の5年生存率は89.3%であり、そのうち病理病期IA期は91.8%、病理病期IB期は84.8%であった。現在、小開胸の切開創は5cmほどで十分可能であるため、oncologicalな面や安全性を重視する結果、ほとんどの症例が小開胸による手術となり、厳重なリンパ節郭清を必要としない場合は3ポートによる完全鏡視下VATSを選択している。
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