再発・二次肺癌の外科療法
外科治療成績 第二肺癌に対する治療方針とその手術成績
渡辺 健寛
1
,
本野 望
,
広野 達彦
1国立病院機構西新潟中央病院 呼吸器外科
キーワード:
再手術
,
腫瘍再発
,
生存率
,
腺癌
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
扁平上皮癌
,
腫瘍-第二原発
,
腺扁平上皮癌
,
大細胞癌
,
治療成績
,
Kaplan-Meier法
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Lung Neoplasms
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Pneumonectomy
,
Reoperation
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Carcinoma, Adenosquamous
,
Neoplasms, Second Primary
,
Carcinoma, Large Cell
,
Kaplan-Meier Estimate
pp.940-943
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011042620
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著者らは過去14年間に原発性肺癌897症例の手術を行ってきたが、そのうち70例に第二癌の可能性がある肺腫瘤が出現した。治療は小細胞癌の2例には化学療法を、扁平上皮癌2例と腺癌1例、肺癌疑い8例の計11例には放射線治療を、残り57例には手術が施行された。手術例の臨床病期は1例を除いてI期であり、82%が縮小手術で完全切除可能であった。また、部分切除群の予後が良好であったことから、部分切除で完全切除が可能な時期に第二癌を発見することが重要と考えられた。一方、周術期合併症は一過性見当識障害を2例、術後低酸素血症の遷延が2例に生じたが、全例が同側再手術例で、再手術時78~86歳と高齢であった。更に手術死亡や在院死亡はなく、全例が軽快退院となり、5年生存率は59.9%であった。尚、病理病期IA期の5年生存率は72.7%、IB期以上は32.9%とIA期例が有意に予後良好であり、第一癌手術後は第二癌発生を念頭に置いた経過観察が重要であると示唆された。
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