発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012013954
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切除を行った肺腺扁平上皮癌(Adsq)42例(男31例・女11例・平均64歳)について、同時期に切除を行った腺癌(Ad)582例、扁平上皮癌(Sq)285例、大細胞癌(La)33例と比較・検討した。Adsq例はAd例に比べ重喫煙者が多く、最大腫瘍径が有意に大きかった。腫瘍マーカーはAd例およびSq例に比べCEA上昇の頻度が高く、またSq例に比べSCC上昇の頻度が低かった。病理病期はAd例・Sq例・La例に比べI期の割合が少なく、III期以上の割合が多く、I期例の再発率はAd例およびSq例に比べ高かった。5年生存率はAd例およびSq例に比べ不良で、病理病期別ではI期およびII期は予後不良、III期では他と差はなかった。組織学的に脈管侵襲の有無を確認できたI期例において、血管かリンパ管のいずれかに侵襲を認めた症例はAd例およびSq例に比べ多かった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011