再発・二次肺癌の外科療法
外科治療成績 第二肺癌に対する治療戦略
三浦 弘之
1
,
中島 紀夫
,
高橋 秀暢
,
木下 雅雄
,
池田 徳彦
1東京医科大学八王子医療センター 呼吸器外科
キーワード:
再手術
,
腫瘍再発
,
腫瘍-多発性原発
,
腺癌
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
扁平上皮癌
,
腫瘍-第二原発
,
治療成績
,
生存期間
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Lung Neoplasms
,
Neoplasms, Multiple Primary
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Pneumonectomy
,
Reoperation
,
Treatment Outcome
,
Neoplasms, Second Primary
pp.956-961
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011042623
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1994~2009年に治療した原発性肺癌手術659症例のうち、第二癌を有する57例(第三癌を有する5例を含む)の治療法とその成績について検討した。対象を(1)同時同一肺葉内腫瘍10例、(2)同時同側他肺葉腫瘍17例、(3)同時対側腫瘍13例(2例は(2)と重複)、(4)異時対側腫瘍15例(1例は(2)と重複)、(5)異時同側腫瘍5例に分類し、それぞれ組織型、病期、術式、予後等を呈示した。その結果、第二癌の手術適応は第一癌と同様であるが、既に肺葉あるいは区域が失われているため、術後の生活を考慮し、より縮小した手術にならざるを得なかった。同一肺葉内にある腫瘍であれば肺葉切除で両者を切除でき、単発の腫瘍と同じ扱いでよかった。また同側他肺葉の場合は中葉を含む二葉切除が可能であった。一方、異時性の場合は腫瘍径が小さければ定位放射線治療の適応がみられた。尚、異時同側腫瘍3例に部分切除を施行したところ、10年以上の生存が得られており、縮小手術で根治可能な状態で第二癌を発見することが重要であると示唆された。
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