胸腔鏡補助下肺癌肺切除の適応、アプローチとその成績
適応と成績 臨床病期IA期肺癌胸腔鏡補助下手術における腫瘍径・画像所見をもとにした術式選択妥当性の検証
杉 和郎
1
,
小林 成紀
,
須藤 学拓
,
坂野 尚
,
田尾 裕之
,
松田 英祐
,
岡部 和倫
1国立病院機構山口宇部医療センター 呼吸器外科
キーワード:
腫瘍再発
,
腺癌
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
扁平上皮癌
,
無病生存
,
ビデオ下胸腔鏡手術
,
胸部CT
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Lung Neoplasms
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Pneumonectomy
,
Disease-Free Survival
,
Thoracic Surgery, Video-Assisted
pp.277-280
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009178872
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臨床病期IA期肺癌に対し、術前の高分解能CTにおける腫瘍径とスリガラス陰影GGO比率を考慮した胸腔鏡補助下(VATS)肺葉切除術を行い、その予後を評価した。腫瘍径が1.5cm未満でGGO75%以上のA群21例(男13例、女8例、平均年齢62.5歳)にはVATS楔状切除術を行った。腫瘍径2.0cm未満でA群に属さないB群43例(男19例、女24例、平均年齢61.6歳)にはVATS区域切除とND1+αを行った。上記2群に属さない腫瘍径3.0cm未満のC群95例(男31例、女63例、平均年齢64.8歳)にはVATS肺葉切除とND2を行った。5年生存率はA群・B群100%、C群93.0%、無再発5年生存率はA群100%、B群82,8%、C群78.4%でいずれも群間に有意差は認めず、上記の術式選択は適切であると考えられた。
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