発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010199004
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
69歳男。胸痛を主訴に受診し、Stanford A型急性大動脈解離の診断で緊急手術を施行した。右橈骨動脈、右後脛骨動脈および左浅側頭動脈圧モニタリングを行い体外循環を確立し冷却した。上行弓部大動脈置換術を行ない、全身への還流・復温を行った。復温中に右橈骨動脈、右後脛骨動脈圧に対する左浅側頭動脈圧の低下を認め、術野エコーを行った。左総頸動脈に解離を認め、偽腔による圧排のため血流が途絶していた。途絶部の末梢の左総頸動脈を離断して再吻合した。術後、神経学的所見は認めず第36病日に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2010