発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010054001
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49歳女。主訴は胸部X線上の異常陰影で、CTにて右肺上葉S1に気管支に接する径2cmの腫瘍を認めた。心エコーで左心房から右心房への血液流入を認め、心房中隔欠損症(ASD)合併右上葉肺癌疑いの診断で、肺葉切除術とASD直接閉鎖術を一期的に行った。術中、術側肺を虚脱後平均肺動脈圧の上昇と低酸素血症を認めたため、術側肺に高頻度ジェット換気を行いながら手術を継続した。低酸素血症は仰臥位での開胸手術の影響による左右シャントが原因と考えられた。病理組織学的に肺胞置換型増殖を示す高分化型腺癌と診断され、術後4週で補助化学療法を開始した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009