発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010054000
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73歳女。主訴は労作時胸部違和感で心エコーにて大動脈弁狭窄症(AS)と診断し経過観察していたが、2年8ヵ月後ASが進行し冠状動脈入口部の狭窄も認めたため手術適応となった。術前CTでは著しい石灰化を大動脈基部に認め、一部sino-tubular junction(STJ)を越えて上行大動脈にも及び、右冠状動脈起始部にも認めた。心臓カテーテル検査で左室・大動脈の引き抜き圧較差は60mmHgであり、右冠状動脈入口部に90%の狭窄を認めた。内膜剥離子を用いてSTJからValsalva洞の石灰化除去後、CarboMedics弁19mmを用いて大動脈弁置換術を施行した。術後経過に問題なく第15病日に独歩退院し、術後1年も大動脈基部にリークや瘤化、解離などの異常を認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009