発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009298953
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56歳女。胸部絞扼感が出現し、緊急選択的冠状動脈造影法(CAG)で右冠状動脈(RCA)#1に99%、左前下行枝(LAD)#7に75%、#9に75%、回旋枝(LCX)#11・12・13にそれぞれ75%の狭窄を認め、RCAの病変に対しステントを用いた経皮的冠状動脈形成術を施行した。他病変は遠隔期に治療することとし加療していたところ、心不全状態となり、CAGにてLAD #7の完全閉塞を認めた。同部の閉塞が責任病変と考えられ、CAGで冠状動脈の状態が確認できなかったため、精査目的に64列MDCTを施行したところ、血管径は細いがLAD末梢まで確認可能であり、冠状動脈バイパス術の適応となった。心拍動下に手術を施行し、術後11日に施行したMDCTでバイパスグラフトの良好な開存を確認し、術後17日に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009