発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009275823
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症例1(16歳男性)。息苦しさを主訴とした。症例2(16歳男性)。咽頭痛を主訴とした。症例3(22歳男性)。心窩部痛を主訴とした。3症例とも胸部CT検査にて特発性縦隔気腫と診断され、症例1は患者の都合により外来にて、症例2と3は入院の上で絶飲食・点滴・抗生物質の投与が行われ、経過観察となった。その結果、発症3~5日後には症状の改善を認め、7日後のCTでは気腫の消失が確認された。いずれの症例もすべて運動や発声など肺胞内圧が上昇するようなエピソードを有しており、肺胞の破綻から縦隔に気腫が広がったものと推察された。だが、症例3では同様な家族歴を有することから何らかの遺伝的素因の関与が示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2009