胸腔鏡を用いた縦隔疾患の手術適応とその手技
胸腔鏡のみのアプローチ 嚢胞性縦隔腫瘍に対する手術
前田 英之
1
,
神崎 正人
,
坂本 圭
,
葭矢 健仁
,
和知 尚子
,
吉川 拓磨
,
井坂 珠子
,
清水 俊榮
,
小山 邦広
,
村杉 雅秀
,
大貫 恭正
1東京女子医科大学 呼吸器外科
キーワード:
開胸術
,
気管支原性嚢胞
,
奇形腫
,
縦隔腫瘍
,
縦隔嚢胞
,
入院期間
,
バルーン拡張法
,
失血-外科
,
ビデオ下胸腔鏡手術
,
手術時間
,
副甲状腺嚢胞
Keyword:
Bronchogenic Cyst
,
Length of Stay
,
Mediastinal Cyst
,
Mediastinal Neoplasms
,
Thoracotomy
,
Teratoma
,
Blood Loss, Surgical
,
Thoracic Surgery, Video-Assisted
,
Operative Time
pp.946-949
発行日 2012年10月1日
Published Date 2012/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013124368
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2005年~2011年にかけ著者らが手術を行なった嚢胞性縦隔腫瘍42例(男性19例、女性23例、平均年齢58.9歳)について検討した。腫瘍の局在部位は縦隔上部が2例、前縦隔が31例、中縦隔が9例であった。アプローチ法はポートのみ(3または4ポート)が11例、小開胸+ポート(2または3ポート)が28例、頸部切開+小開胸+2ポートが1例、胸骨正中切開が2例であった。平均手術時間は128.8分、平均出血量は67.7ml、ドレーン留置期間は2.3日、術後在院期間は5.6日であった。病理組織診断は胸腺嚢胞が18例、気管支原性嚢胞が14例、心膜嚢胞が8例、副甲状腺嚢腫が1例、成熟嚢胞奇形腫が1例であった。尚、術中合併症としては出血を1例で認められたが、閉創・体位変換後に胸骨正中切開で止血術を行った。術中死や在院死亡はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012