胸腔鏡補助下肺癌肺切除の適応、アプローチとその成績
手技と成績 胸腔鏡補助下肺癌切除術の経験
大迫 努
1
,
白石 伊都子
,
大類 隼人
1京都市立病院 呼吸器外科
キーワード:
術後合併症
,
心房細動
,
腺癌
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
扁平上皮癌
,
無気肺
,
腺扁平上皮癌
,
大細胞癌
,
治療成績
,
ビデオ下胸腔鏡手術
,
心室粗動
,
生存期間
,
肺瘻
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Atrial Fibrillation
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Pulmonary Atelectasis
,
Lung Neoplasms
,
Postoperative Complications
,
Pneumonectomy
,
Treatment Outcome
,
Carcinoma, Adenosquamous
,
Carcinoma, Large Cell
,
Thoracic Surgery, Video-Assisted
,
Ventricular Flutter
pp.271-276
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009178871
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1994年4月~2008年4月に肺癌に対して完全鏡視下で区域切除以上の胸腔鏡手術(VATS)を施行した212例(男123例、女89例、平均年齢69.1歳)の臨床的検討を行った。術式は肺葉切除が90%以上を占め、手術時間は平均3時間47分、出血量は平均249mlであった。最も多い合併症は肺瘻で7日以上持続した症例が20例であった。手術死亡や入院死亡は認めず、病理所見は腺癌が74%と最も多かった。平均観察期間は3年7ヵ月で5年生存率は病理病期IA期87.7%、IIIは47.8%であった。肺癌の治療法としてVATSは超高齢者や合併症のある症例にも安全に行えるため適応を拡大することができる。
©Nankodo Co., Ltd., 2009