胸腔鏡補助下肺癌肺切除の適応、アプローチとその成績
適応と成績 肺癌に対する胸腔鏡補助下肺切除術の検討
小田 誠
1
,
松本 勲
,
田村 昌也
,
藤森 英希
,
清水 陽介
,
松之木 愛香
,
石川 紀彦
,
大竹 裕志
,
渡邊 剛
1金沢大学 大学院心肺・総合外科
キーワード:
小細胞癌
,
腺癌
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
扁平上皮癌
,
生存分析
,
治療成績
,
三次元イメージング
,
ビデオ下胸腔鏡手術
,
CT血管造影
,
胸部CT
Keyword:
Computed Tomography Angiography
,
Adenocarcinoma
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Lung Neoplasms
,
Pneumonectomy
,
Survival Analysis
,
Treatment Outcome
,
Carcinoma, Small Cell
,
Thoracic Surgery, Video-Assisted
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.281-284
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009178873
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2000年4月~2008年10月に原発性肺癌409例に施行した胸腔鏡補助下手術(VATS)の手技および安全性確保に対する工夫と経験を報告し、その手術適応と成績を検討した。術式は、術前の高分解能CTにてスリガラス状陰影が95%以上を占める径1.0cm以下の末梢型肺癌には部分切除術(部切)、それ以外の径2.0cm以下の肺癌に対しては区域切除術(区切)、ほかのIA期および径5.0cm以下のIB期肺癌に対しては肺葉切除術(葉切)とした。開胸移行例は8例、手術死亡例は1例でいずれも葉切例であった。術後中間観察期間21ヵ月において消極的手術例を除くVATS 351例全体の術後5年生存率は93.7%、術式別では部切・区切100%、葉切91.1%であり、術後病期別ではIA期98.8%、IB期69.1%、IIA期100%。IIB期40%、IIIA期68.2%、IIIB期100%であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009