発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009150009
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1歳女児。在胎23週時に右肺の嚢胞を指摘された。在胎40週2日で誘発分娩を施行するも、誘発後に胎児心音の低下を認め緊急帝王切開となった。SpO2 80%であったため酸素投与を開始し、新生児集中治療室入室となった。器内酸素30%で呼吸状態は改善し、2時間後に酸素投与は中止した。日齢1の胸部CTでは右S2、S6、S10に最大径8mmの多発性空洞性病変を認め、外来にて経過観察した。1歳まで重篤な呼吸器感染症状は認めなかった。手術目的で入院した。3D-CTで肺動静脈に異常分岐、過剰血管は認めなかった。全身麻酔下に胸腔鏡下に肺葉切除術を施行した。胸腔ドレーンは3病日に抜去した。抜去後、肺のわずかな虚脱と皮下気腫を認めたが、次第に自然改善した。術後第7病日に発熱を認めるも、3日間で軽快した。第14病日に退院となった。先天性肺気道奇形と診断した。
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