発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009150008
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主に橈骨動脈(RA)と小口径の大伏在静脈(SVG)の中枢側吻合にEnclose IIを使用し、その早期成績を検討した。単独冠状動脈バイパス術171例中、Enclose IIを使用した52例を対象とした。Enclose IIを用いて吻合したグラフトはRA 46本、SVG 9本で、デバイスによるトラブルは認めなかった。1グラフトあたりの末梢吻合数は、RA平均1.6吻合、SVG平均1.9吻合であった。退院時の冠状動脈造影によるグラフト開存率はRA 100%、SVG 100%、LITA 100%、GEA 93.3%であった。術後合併症は心不全1例、呼吸不全2例、創傷治癒遅延1例で、心房細動を14例に認めたが、手術死亡・在院死亡例はなく、脳合併症も認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009