CABG 2009年
他血管疾患との合併手術 冠状動脈疾患を合併する腹部大動脈瘤の治療戦略
茂木 健司
1
,
高原 善治
,
櫻井 学
,
青木 哉志
,
杉本 晃一
1船橋市立医療センター 心臓血管外科
キーワード:
冠動脈疾患
,
縦隔炎
,
人工心肺
,
入院期間
,
脳梗塞
,
肺炎
,
大動脈瘤-腹部
,
Dor手術
,
大動脈置換術
,
非体外循環下冠状動脈バイパス術
Keyword:
Coronary Disease
,
Heart-Lung Machine
,
Length of Stay
,
Mediastinitis
,
Pneumonia
,
Aortic Aneurysm, Abdominal
,
Brain Infarction
,
Coronary Artery Bypass, Off-Pump
pp.45-49
発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009071786
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冠状動脈疾患合併腹部大動脈瘤53例に同時手術を行い、術式により人工心肺非使用心拍動下冠状動脈バイパス術(OPCAB)+腹部大動脈瘤(AAA)手術のA群13例、胸骨部分切開を用いたOPCAB+AAA手術のB群23例、胸骨全切開を用いたOPCAB+AAA手術のC群16例に分け比較を行った。B群はA群・C群に比較して有意に手術時間が短く、バイパス数が少なかった。C群はA群よりも出血量が少なかった。病院死亡は、A群で腎癌脳転移、B群で重症肺炎の各1例を認めた。重大合併症は、A群が多発性脳梗塞1例、縦隔洞炎1例、肺炎3例、B群は肺炎3例、C群は肺炎2例、虚血性腸炎1例であった。各群間で集中治療室滞在、流動食開始、術後酸素吸入の各日数に有意差はなかったが、術後人工呼吸時間、入院日数はA群で長かった。術後疼痛による喀痰排出困難で輪状甲状軟骨間膜穿刺を要したのはA群27.3%、B群13.6%、C群31.3%であった。
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