発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009016932
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34歳女性。患者は3歳時に大動脈ニ尖弁(BAV)、大動脈狭窄症と診断され、経過観察中であった。今回、労作時息切れが出現したため、精査加療目的に入院となった。精査の結果、上行大動脈拡張を伴ったBAVおよび大動脈弁下狭窄症と診断され、Ross手術および上行弓部大動脈部分置換術が施行された。その結果、本症例では病理組織所見において、広範囲の膠原線維の断裂とムコイド変性の散在が確認され、大動脈壁の脆弱性と上行大動脈の拡張の原因の一つと考えられた。尚、術後は経過良好であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008