発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006128213
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64歳男.無症状ではあったが胸部異常陰影を指摘されたことを契機に上行大動脈瘤を疑われ,術前心エコーで二尖大動脈弁を認め,大動脈弁逆流II度の二尖大動脈弁を伴う二尖大動脈弁を伴う上行・弓部大動脈瘤に対し,上行・hemiarch大動脈置換術と大動脈弁形成術の同時手術を施行した.hemiarch型に大動脈弓小彎側を離断した後,断面が凹面を形成するように斜に切離した1分枝付き26mm人工血管を用いて大動脈開放術式で遠位吻合を施行した.その終了後に人工血管分枝から送血を再開し,復温中に大動脈弁形成術を施行した.術後経過は良好で,術後8日の心エコーでは大動脈弁逆流は僅かに改善し,独歩退院し,術後22ヵ月では大動脈弁逆流はごく僅かで狭窄の進行はなく,NYHA分類I度で経過している
©Nankodo Co., Ltd., 2006