発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009016933
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55歳男性。患者は血痰を主訴に近医を受診、CTにて左肺門部の腫瘤を指摘され、著者らの施設へ紹介となった。胸部CT・気管支鏡・組織診断にてstage IIIAの肺カルチノイドと診断されたが、血清ProGRP値の異常高値が認められ、小細胞癌の可能性も否定できず、手術が施行された。手術所見では腫瘍は左下肺静脈の根部および周囲リンパ節と一塊となり、気管分岐下リンパ節は右主気管支周囲リンパ節まで連続して腫脹していたため、左下葉切除+舌区部分切除術を行った。病理組織学的に核分裂像が5個/10 HPFであり、凝固壊死がみられ、免疫染色の結果も併せて非定型的カルチノイドであった。術後は経過良好で、術後1ヵ月で血清ProGRPは低下した。
©Nankodo Co., Ltd., 2008