発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008300308
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68歳男。左冠状動脈下行枝にステント留置後、胸部単純X線像上で左肺門部に異常陰影を認めた。3次元CT所見で遠位弓部と下行大動脈の2ヶ所に嚢状瘤を認め、選択的脳灌流法を用いたオープンステント法により血行再建を行った。脊髄障害防止のため左鎖骨下動脈の灌流と低体温(膀胱温24℃)を取り入れ、エンドリークを防ぐためほぼ全周にフェルト付き4-0プロリン糸の単結節で補強した。末梢側のlanding zoneを50mmに設定し、全長20cmの人工血管を丁寧に挿入した結果、脳脊髄障害はみられず、術後CTでエンドリークもみられず、左鎖骨下動脈へのグラフトは開存していた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008