発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008300304
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症例1は69歳男で、主訴は下血・貧血であった。肺扁平上皮癌に対する右下葉切除術の既往を有した。低緊張性小腸造影所見でトライツ靱帯より20cmと30cm肛門側に潰瘍を伴う腫瘤を認め、小腸腫瘍の診断で小腸切除と横行結腸の壁の一部を合併切除した。術後経過は良好で9年経過して再発なく生存中である。症例2は56歳男で、主訴は体重減少と発熱であった。肺扁平上皮癌に対する右上葉切除術の既往を有した。腹部CTにて右腹部に内腔を保った小腸腫瘍を認め、小腸切除術と右半結腸切除術を施行した。術後経過は良好で4年経過して再発なく生存中である。両症例とも小腸腫瘍は病理組織学的に肺癌からの転移と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008