発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2007050576
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21歳女。右胸背部痛で他医に受診し、疼痛の増強、X線像・CTの異常陰影により当院に入院となった。右後胸壁に5.2×2.2cm大の紡錘型腫瘤を認め、肋骨への浸潤も疑われた。胸部エコー所見より第7肋骨を主坐とし、肋骨への浸潤も疑われた。呼吸性移動があり肺との癒着はないと判明し、エコーガイド下の針生検では悪性と診断して胸壁切除および胸郭形成術を施行した。胸腔鏡下に腫瘍の辺縁から少なくとも3cm切除縁をとるように第7、8肋骨の前方と後方を切除し、12×6cm大となった胸壁欠損部はComposixメッシュをあてて固定した。病理組織所見より淡明細胞肉腫と診断したが、術後に奇異呼吸は見られず、術後QOLも良好で14ヵ月後の現在まで再発徴候は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2006