発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2007050575
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64歳女。62歳時に子宮癌の術前CTで約8cm大の前縦隔腫瘍を認め、良性奇形腫を疑い、子宮癌根治術および化学療法施行後に経過観察としたが、増大傾向を認めたため手術目的で入院した。腫瘍マーカーの軽度上昇、胸部X線・CTより前縦隔に9×8cm大の脂肪濃度を伴い辺縁に石灰化を伴った腫瘤を認め、また強固な癒着の縦隔良性奇形腫を疑い手術を施行した。術中の生検で良性の病理診断を得て腫瘍を分割して受動し、右上葉、中葉の一部を合併切除し、胸腺および腫瘍摘除を完了した。病理組織所見より成熟型奇形腫と診断し、良好に経過し術後14日に退院し、約1年経過した現在も無症状で再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2006