胸壁・横隔膜の手術-その1 胸壁再建法
胸壁腫瘍における胸壁再建術
吉谷 克雄
1
,
古泉 貴久
,
篠原 博彦
,
青木 正
,
小池 輝明
1新潟県立がんセンター新潟病院 呼吸器外科
キーワード:
胸部外科
,
胸部腫瘍
,
外科的皮膚弁
,
外科用メッシュ
,
皮膚移植
,
治療成績
,
胸壁
Keyword:
Surgical Flaps
,
Surgical Mesh
,
Thoracic Neoplasms
,
Skin Transplantation
,
Treatment Outcome
,
Thoracic Surgical Procedures
,
Thoracic Wall
pp.31-35
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014106926
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1994~2012年の間に胸壁腫瘍に対して胸壁再建術を施行した15例(男性5例、女性10例、年齢18~75歳、平均62±15歳)を対象に、再建方法により切除胸壁部位、切除範囲、周術期の合併症について検討した。原疾患は原発性胸壁腫瘍が7例(平滑筋肉腫1例、多形成肉腫・悪性中皮腫・形質細胞腫・線維性骨異型性が各1例)、悪性腫瘍胸壁転移が4例、乳癌術後局所再発が4例であった。その結果、再建方法は全例でポリプロピレンMarlex メッシュを使用、Marlex メッシュのみが9手術、Marlex メッシュとレジンのサンドイッチ法が2手術、Marlex メッシュと有茎広背皮弁を用いて全層切除再建を行ったものが5手術であった。以上より、胸壁再建においてポリプロピレンMarlex メッシュは組織適合性・耐久性に優れ、トリミングも容易で重層により厚みを調節して固定の際に緊張をもたせることで強度も十分であり、また広範な皮膚欠損に伴う胸壁全層の再建は皮膚筋弁による再建が有用であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2014