発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006269251
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71歳男.胸部大動脈瘤の術中,肺出血により人工呼吸器管理が破綻した.15cm H2Oの条件下で酸素分圧(PO2)は52.7mmHg,炭酸ガス分圧(PCO2)が81.1mmHgを示し,重症呼吸不全であった.補助体外循環(ECMO)を導入したところ,PO2は94mmHg,PCO2は35mmHgへと改善した.胸部X線像では出血により左肺の含気消失を認めた.術後4日目にECMOから離脱したが,呼吸状態の悪化はみられなかった.ECMOの早期導入が,有効であったと思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2006