発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006210154
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両方向性Glenn手術施行13症例を対象に,付加的肺動脈血流(APBF)を残さなかった8例(平均11.7ヵ月齢:A群)と残した5例(平均11.0ヵ月齢:B群)に分け比較検討した.APBFの供給源は,主肺動脈からが2例,Blalock-Taussigシャントが3例であった.肺動脈係数は,A群では術後に術前の70%まで減少し,B群は術前はA群よりも低値であったが術後は増加傾向となり,有意差がなくなった.平均肺動脈圧は両群とも術後軽度上昇し,両群間に有意差はなかった.SpO2は術前ではB群がA群よりも低値であったが,術後B群は有意に上昇してA群より高値となった.主心室の拡張末期径は,A群は術後軽度減少傾向を示し,B群は不変であったが,両群間で有意差はなかった.主心室の収縮率は両群間に有意差はなく,術前後で有意な変化もなかった.房室弁逆流は,A群は術前後で変化はなかったが,B群は術前0.6度,術後1.7度と有意に増悪していた
©Nankodo Co., Ltd., 2006