発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006102461
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症例1:61歳男.高血圧で通院加療中に心エコーで左房内腫瘤と診断された.又,画像所見では乳頭状線維弾性腫が疑われ,腫瘍切除術を施行した.腫瘍は心内膜と共に切除し,切除部の内膜欠損は直接縫合で閉鎖した.人工心肺からの離脱も問題なく,術当日には気管内チューブを抜去した.症例2:60歳女.出生時に指摘された先天性心疾患を放置していたが,下肢のむくみへの内服加療中に喘鳴が出現した.画像検査で重度三尖弁閉鎖不全と可動性の腫瘤による右室流出路狭窄を認め,右室腫瘍,心室中隔欠損,心房中隔欠損に対して手術を施行した.腫瘍は右室心筋内膜と共に切除し,術後は人工心肺からの離脱も問題なく,術翌日には気管内チューブを抜去した.両症例共に,腫瘍は有茎性で繊毛が放射状に伸び,イソギンチャク様の構造であった.又,術後経過は良好で,問題なく退院となった
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